アルビノ

1ヶ月程前に行ったわりと高級なレストランで、
天然のうんちくったれの男子の隣に座る羽目になりました。
自覚の無いうんちくったれはぼくの苦手とする種族。うんちくったれ。
店員さんや彼の目の前に座る女子とのあいだで聞こえてくる会話なんか、
聞かなきゃいいのにそういうの気になっちゃってもういちいち耳に障ってくるんですよ。
僕がこないだ行ったのはブルゴーニュで、
そこのちょうど真ん中らへんより西寄りの田舎で取れたワインですね。
いやいや、それはブルターニュでしょ海沿いじゃなくてさ。
ワインを注文するだけで随分と時間をおかけになる。
本当に、心から食事やワインを楽しんでいる方だなと思いました。
ぼくは苦手ですが。
美味ければいいじゃんか。
食事の終盤に来たチーズについても、随分と会話が弾んでいました。


まあそれはどうでもよくて、
運ばれてきたチーズの中にアルビノという種類のものがあって、
アルビノについての彼の会話を、ぼくはなんだかそのあともずっと憶えていたんです。
というかアルビノという言葉の響きに引っかかったというか。
あああのサーカスに出てくる白いトラとか、
生まれつき色素の少ない個体のことをさす言葉だってことは、
分かっていたんだけど、アルビノって、何だかでたらめなカタカナ4文字を
ランダムに組み合わせたら出来ちゃったっていうような、
隣り合う文字同士があまりにもよそよそし過ぎるというような、
そんな雰囲気を持っている言葉の響きだななんて考えちゃって。
あそれに似たような響きとしては「てにをは」とか。


で、アルビノの個体の目が赤いのは、
それはアルビノの特徴であって、
何故赤いのかなんて考えたことも無かったんですけど、
気になって調べてみたら眼球の向こう側の血液が見えてるから赤いんですよね。
そりゃそうだ意外と当たり前だなとか思ってしまいつつ、
やはりメラニン色素はすごいななんて逆に思ってしまったり。
すみません。悪気はないです。
その希少な存在から信仰の対象になったり、
邪悪なものとして虐げられたり
いろいろ大変な思いをされてきたようですね。
何と言うか、儚さとか、神秘的とか、そういった意味合いが、
そのでたらめでなぞめいたカタカナ4文字によって
みごとに表現されているなと。勝手に考えてみたりしていました。
アルビノ


ところで先週末の日曜日、京都の新馬戦で、
アルビノというわけではないけど競走馬ではかなりの希少種である
白馬がデビューしました。ホワイトベッセル
お父さんクロフネもお母さんのお父さんサンデーサイレンスもとても凄い馬で、
彼はものすごい活躍しても全然不思議じゃありません。
昨年末に骨折してしまって、だいぶデビューが遅くなってしまいましたが、
日曜は3着と大健闘。内からスルスルと伸びてくる白い馬体は、
そりゃあ本当に美しかったです。白い馬体は本当に大きく見えます。
白馬といえば昨年まではシロクンが走っていましたが、
いつの間にか未勝利のまま登録抹消されてましたね。
白馬はJRAでは未だ未勝利とのこと。がんばって欲しいなあ。
どちらもあのディープインパクトの馬主、金子さんの馬。
金子さんも白馬の神秘的な存在感とか真っ赤な眼とかに魅了されたのかな。
同じ馬主さんなら名前をもうちょっとアレすればよかったのに。
シロフネとかな。


で、ベッセルでググってみたところ、
防犯道具の窓吸盤センサーを作ってる会社にぶつかりました。
まあそれはどうでもよくて、
最近はお仕事大変です。