馬初め
金杯は当たらないレースだ。
いや、当たるレースなんてないんですが。
初めて中山金杯を参拝しに行ったのはもうかれこれ10年くらい前かな。
とにかく凄い人の量。有馬記念よりも多いんじゃないかと思うくらい。
隣にいたカップルがまあよりによって競馬なんか何にも知らない素人。
「どーしよぉー。
よく分からないからこの印のたくさんついてるのにしようかなぁ」
なんて言ってるわけですよ。
そこで彼氏の提案
「おっ、ゴールデンアイっていうのがいるじゃん!
金杯だけに、ゴールデンなんじゃないの?」
「あーそーか!じゃあそれ軸に人気になってんのかおーよー」
これだから素人は困る。
そんな予想で当たったら競馬記者なんか全員クビじゃあごるぁ。
馬鹿にするのもええかげんにせえと。
こっちは元旦から本気で予想しているんじゃと。
新聞の馬柱にかぶりつきながら、
心の中で素人に向かって小一時間説教なわけですよ。
成績データ重視のわたくしにとって、
ゴールデンアイなどの古株は最初に消去の対象になっているわけで、
来ないということを断言してやりたい気分のまま、発走時間が来るわけです。
で、まあ結果はこのとおり。
最終レースを待たずに、そのカップルは人ごみの中に消えていきましたよ。
こういうことがあるのに、
どうしていつまで経っても競馬が好きなんでしょうね。
金杯はおめでたいレースです。
おめでたい馬券を買いましょう。
これが私の今言えることです。
こうやって進歩するんです。少しずつ。